アニメ「君の名は。」の感想

今さらですが感想書きます。
巷では好評だった作品ですが、正直に言って「騒ぐほどではない」というか、たいした作品ではない(見なくても良い)と感じました。

まぁ、悪くはないですが、作中に荒い部分が多くあって、SFアニメを多く見ている人だと、高評価はしないでしょう。

「入れ替わりが起きている間のことは、元に戻ると、記憶が曖昧になる」
と言う設定で、無茶を押し通しているわけですが、その設定を飲むにしても無茶がすぎます。

記憶が曖昧であっても、入れ替わりが起きていることは、途中からしっかり自覚していた。だから互いにルールを作って対処していた。
であれば、互いにその事象に対して、もっと論理的に分析できたはず。
あとで記憶が曖昧になるのだとしても、入れ替わりが発生している状況では意識はが明確であり、しっかりと普通に生活を行えているのだから、冷静に分析したり調査したりできたはず。

(ネタバレ)入れ替わりは時間を超えて、3年間のズレがあった。

意識がしっかりしているのであれば、3年間のズレに気がつかないはずがない。スマホや携帯を使っているのなら、否応無くそのことに途中で気がついたはずです。
スマホや携帯の進歩は激しく、いかに田舎と都会というギャップがあったとしても、日常的に使っている端末の技術的な差に気がつかないはずがない。

それにテレビだって見ていたはず。全国ネットの番組が毎日放送されているのだから、番組がまったく違うことに気がつかないはずがない。

また、入れ替わりが起きている状態に対して、周りがあまりにも無頓着すぎる。仲の良い友達や、まして家族なら即座に異常に気がつくはず。病院に連れて行こうとするはず。
たとえば、現実に自分が他人と入れ替わったとして、入れ替わった先で他人の生活をうまく継続させられるでしょうか?それを想像すれば、この話の筋があまりにも強引すぎることがわかります。
様々な理由をつけたとしても3年間のギャップに気がつかないまま、日常生活をうまくこなすことなど、できるわけがない。

他に気になった点は、声優がヘタ、ということ。
アニメ作品に限らず、吹き替えにアマチュアを使うことは、とても我慢ができません。それだけで、作品レベルが自動的に半分以下に低下するのだから。

それともうひとつ我慢できなかったのが、無意味な喫煙シーンがあること。馬鹿馬鹿しくて不快です。
今時、路上で昔の友人に会うときに、喫煙する人間がいますかね。まして女性がですよ。その友人は喫煙しないのに、平気でその人の前で、しかも路上で、喫煙し始めますかね。相手にも周りにも失礼でしょう。
そんなクソ女は、滅多にいませんよ。

その人物に対する今までの評価が一瞬でひっくり返る。
ストーリーの都合を考えると、そんなことをする必要などないはず。

時間経過を表したかったのかもしれませんが、それ以外の不快な諸々が突きつけられるのだから、演出として無意味で害でしかない。
安易に喫煙シーンを挿入しているわけだから、作品に対する評価も、一瞬で低下します。

それから、この作品は「感動する作品」ということになっているわけですが、いったいどの辺りを感動すれば良いのかもわかりませんでした。
再会できたあたりでしょうかねぇ。
実際のところ、その程度の感動話などありふれているわけで、他の作品に比べてこの作品がとりわけ上質な感動があるとは、思えませんでした。

中二病真っ只中かの人だと、共感できるのかもしれません。