「歩行者は右側通行」なんて間違った思い込みをしているアホが多い件

言うまでもなく、そんな規則や常識は存在しない。

 

「道交法で決まってる」などと言っている人間は、実際の道交法の条文を理解していない。小学校でうわの空で習ったことを、間違ったまま覚えているのだ。恥ずかしいことだ。


そういう勘違いをしている人間は、横断歩道とか駅の構内とかでも、右側歩行が決まりだ、とか意味不明な妄言を他人に強要する。迷惑なバカ者だ。


道交法では
「歩道又は歩行者の通行に十分な幅員を有する路側帯 と 車道の区別のない道路 においては、」
と最初に前提条件が明示されている

「歩行者右側通行の原則」は、その前提の範囲内でのみ適用される。前提条件に入らない道路には右側通行の原則などない。
つまり、ほとんどの道路は歩行者右側通行の原則など当てはまらないのだ
ある程度幅のある道路には、歩行者が通行できる路側帯が普通に設置されているのだから。
道路に歩道(歩行者が通行すべき路側帯)がある場合、歩行者は道路上のどちら側の歩道を歩いても良い。そこには規則も常識もないのだ。


さらに法規では、その前提条件に当てはまる場合であっても、
「道路の右側端を通行することが危険であるとき その他やむを得ないときは」
と言う例外が設けられている。この例外に当てはまるケースは意外に多い。たとえば道路の左側にある路側帯を通行していたとする。そしたら道幅が狭くなって路側帯がなくなった。さあ大変だ。道路の右側に横断して右側を通行しないといけない、なんてバカなことはない

なぜなら道路を横断するほうが危険だからだ。そのまま左側を通行するほうが安全だから、そのまま左側を通行するべきなのだ

家を出て、道路の左側にあるコンビニに行こうというとき、いちいち道路を横断して道路の右側を通行して、それから道路を横断してコンビニに行く必要はない。そのまま道路の左端を通行してコンビニまで歩いて行けばイイ


では歩道内ではどうだろうか?歩道内の歩行者は、右側通行するべきだろうか?

これは考えばわかることだが、左側通行するのが正しい。理由は「道交法の、右側歩行の原則」の理由を考えればわかる。

なぜ、車道と歩道の区別がない道路で「右側歩行するべし」と定められているのか?
「歩行者から対向する自動車が見やすい」からだ。歩行者の安全のためには、後ろから車に接近されるよりも、正面から車の接近を発見できた方が安全だ。それで右側歩行と定められている。
であるから、歩道内でも理屈は同じだ。

車道に近い側を通行する歩行者は、車と対向する向きで歩くべきなのだ。車と同じ方向に進む歩行者は、車道から離れた位置を歩行すべき、ということになる。
その状態を思い浮かべればわかるが、歩道内で歩行者が対向して行き交う場合は、互いに相手の左側を通行するのが正しい。
歩道内では左側歩行が、道交法の趣旨から導かれる原則になるのだ。


自転車の場合も理屈は同じだ。
まず第一に、歩道内に自転車用のレーンを想定する。自転車は車両なので、歩行者とは通行区分が違うと、まず考える。
自転車が通行するレーンは、歩行者用レーンと車道の間にある。だから歩道内では自転車は常に「車道に近い側」を通行しなければならない。実際にそのように警察は指導をしている。

そしてそこを対向する自転車同士が行き違う場合はどうなるか?
当然、互いに相手の左側を通行するのが正しい。自転車も車両の一種なので、道路上は左側を走行することになっているからだ。

以上のようの理屈から、歩行者用の通路内では左側通行する方が適切なのだ。実際に多くの歩行者用通路において、歩行区分を設置する場合は、左側通行の原則で通行区分している。
歩道内も右側通行だ、という思いこみは迷惑だから、改めないといけない。